特定非営利活動法人「ぺりの邑(むら)」は、障がい者地域活動支援センター「ひびき工房」と、障がい者のための「自立グループホーム」を運営しています。
1991年にできた、地域作業所「映像工房ぺり」の発足がきっかけでした。そこのスタッフたちは、それまで「有限会社すたじおぺり」という福祉啓発広報の会社を運営していました。そこでは身体知的障がい者問題の啓発のための広報ポスター、地域や学校などで上映するための教育広報スライド、映画を作成しておりました。
1981年に国際障害者年というイベントが実施され、その前後の経験から、自分たちも障がい者福祉の実践の場を持ちたちという思いがつのりました。それが映像工房ぺりの発足であったわけです。
その実践の場を私たちは国際障がい者年に掲げられたテーマ、「完全参加と平等(integration)」の一つの実践として、私たちは私たちの作業所を「障がいのある人もない人も共に働く作業所」と考え、また多くの働く市民と同じように公共交通で通勤し、同じ地域の店の人々との交わりを多く持つ、ということを心がける作業所にしようと考えました。
2000年設立した現在の「ひびき工房」も、スタッフには可能な限り多くの人に関わってもらい、また地域のボランティアの方々、主に学生さんや主婦、年金生活の方に、協力してもらうように門戸を開き、早出のスタッフは玄関の前で出勤する町の人々と挨拶を交わす、月一回のガレージバザー、地域の学校や区民祭にでていくなどの、活動もそのためです。
2013年からは、40代を過ぎた利用メンバーも増えたので、両親から離れて自立をするための踏み台として、グループホームを設立しました。ここには国際障がい者年のテーマに近づきたいと思い、ひびき工房に通っている利用メンバーの二人、特例子会社に勤めている知的障がいを持つ新入社員、精神科病院を出て慣らし生活中の青年、大学で保育修行中の学生の5人を軸に、世話人6人が参加しています。世話人の一人は特に地域や町内会活動に積極的に参加して、このグループホームを地域の中で喜ばれる存在にしたいと努力を続けております。
映像工房という名の由来は、最初に述べた通り、それまで行ってきた啓発映像の製作を当時在籍していた車いすの利用メンバーで行うというイメージがあったからでした。ひびき工房は映像に対して音響、つまり映像に参加することの難しい視覚障がい者に音響関係のしごとをして貰えないだろうかということが、最初でした。
「ぺり」という名は、ヨーロッパのあちこちにある妖精の一種にぺりと呼ばれているものがいると聞いたので、「人に知らなくともよいしごとをして人助けをする妖精」のイメージでつけたものです。
この法人の活動の中に「海外の障がい者との平和的文化交流活動事業」というのが入っております。これはスタッフの中の数人で日本の楽譜の点訳をすすめ、欧米の視覚に障がいがある音楽家に送るというものです。
名称 | 特定非営利活動法人 ぺりの邑 |
代表者名 | 眞﨑頌也(まさき のぶや) |
法人認可 | 2007年12月17日 |
所在地 | 川崎市麻生区百合丘1丁目5番5号百合ヶ丘ハイム内 |
電話 | 044-966-5017 |
FAX | 044-966-5017 |
理事会 | 理事6名、監事(監査)1名 |
職員数 | 6名(常勤、非常勤含む)(2015年3月現在) |